サラリーマン一心太助
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「一心屋鮮魚店」の23代目、石井太助は食品会社のセールスマン。電子計算機の予想で破天荒な成績をあげるが、この計算機がコワレたから天下の一大事!喜劇の鬼才・沢島忠が初めて手がけた現代劇。
「一心屋鮮魚店」の二十三代目当主、石井太助。サラリーマンでもある彼は、朝の出勤前に魚河岸へ買出しに行っ家業を助けている。勤務する葵食品は一介の製茶果実の栽培業者に過ぎなかったが、今や資本金三十億円の冷凍食品会社に発展していた。新しいもの好きの葵社長は三億五千万円もする電子計算機を導入し、葵食品に革命をもたらした。この新鋭機の影響を一番うけたのは、太助所属の営業部で、太助は算定されたセールス・ノルマを次々と達成していった。同じ頃、計算管理責任者として派遣されてきた宮川仲子はファッション誌から抜け出してきたような美人で、男性社員は皆狙っていたが、仲子は電子計算機を使って、太助の将来を計算。結果が「凄い成長株」と知って、太助との交際をオッケーする。ハリキリボーイの太助は、係長のポストを得るに至るが、同時に社内の鼻つまみ者にもなっていく。