大誘拐 RAINBOW KIDS
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天藤真が1978年に発表して第32回日本推理作家協会賞を受賞し、週刊文春が2001年に行なった「20世紀傑作ミステリーベスト10」では国内部門の堂々第1位に選ばれた「大誘拐」。この小説に惚れ込んだ岡本監督が、長年の映画化の夢をついに実現。誘拐された老女が誘拐犯たちを逆に手玉に取り、国やマスコミを相手に前代未聞の大バクチに打って出るさまを、同監督ならではの反骨精神満載で小気味よく活写。ベテランの個性派女優・北林も会心の演技を披露。数々の映画賞に輝き、痛快無類の傑作に仕上がった。
健次ら、刑務所帰りの若者3人組は、紀州一の山林王である大金持ちの老女・柳川とし子の誘拐を計画。彼女が山歩きに出るところを待ち伏せして、誘拐に無事成功する。ところが、彼らから身代金の要求額が5000万円と聞かされたとし子は、「自分を見損なってもらっては困る、身代金は100億円や!」と、当の本人が前代未聞の法外な身代金を要求。かくして和歌山県警本部長・井狩と、とし子の知力を尽くした壮絶な戦いが始まる。