里見八犬傳 妖怪の乱舞
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激流に漂う小舟の中で気絶した信乃と現八の二人は、漁師の犬田小文吾に救われた。小文吾は二人の懐にある珠、「孝」「信」と、自分の「悌」の珠のつながりを知り、三人は義兄弟の契りを結んだ。小文吾の小屋に篭った三人は、足利の追手と戦おうするが、一人の法師に止められる。大法師と名乗るのは、八犬士を求める金碗大輔。八犬士の秘密を明かし、大法師は追手を引き受け三人を逃がす。一方鉄砲隊に囲まれた荘助と浜路は、道節の幻術に助けられ浜路から信乃の宝珠「孝」を知り、「忠」「義」の珠と共に信乃救出に向う。出陣に色めき立つ墓田権頭の城下に、娘田楽村雨太夫の一座が華やかな彩りを添えている。酒に酔った浪人者の乱入に困っている一座の花形朝開野を、一人の壮漢犬江親兵衛が救った。その懐から転がり出た「仁」の珠を見ていた荘助が見つけ、助太刀する。朝開野も二人に自分の「智」の珠を見せ、犬坂毛野であることを明かした。毛野は二十年前権頭に殺された旅芸人藤吉の息子であり、仇討ちのため女装していたのだった。好色な権頭に城に招かれた一座は、これ幸いと乗り込み、時雨太夫の助けで毛野が権頭に斬りつけた・・・。