ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち
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ヴィンセントとアントンは従兄同士で、共に高頻度取引に携わっている。2011年、2人はある計画を実行に移すことにする。その計画とはカンザス州にあるデータセンターとニューヨーク証券取引所の間(約1600㎞)に、最短距離である直線で光ファイバーを敷設することである。これによって、従来より0.001秒早い注文が可能となり、ビジネス面で大きなアドバンテージを得られると考えたのである。 ところが、敷設に至るまでの道のりは決して平坦なものではなく、土地の権利保有者たちから光ファイバーを敷設する権利をやっとの思いで得た矢先、2人の計画を察知した元上司(エヴァ)から執拗な妨害を受ける羽目になる。しかも、ヴィンセントが胃癌であることが判明する。