劔岳 撮影の記 標高3000メートル、激闘の873日
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観客動員220万人、興行収入25億円を記録した、2009年夏の大ヒット映画「劔岳 点の記」。 100年前、日本地図完成に人生を賭けた測量隊の真実を描くために、徹底したリアリズムにこだわり、文字通り「前人未踏の撮影」を経て完成された映画の全記録、この映画作りに賭けたスタッフ・キャストの燃えるような思いが、ここに明らかになる! 撮影の大半は、「日本の尾根」・標高3000メートルに達する北アルプス・立山連峰各所で、2007年春から2008年秋まで足掛け2年、延べ200日超を掛けて行われた。 高山病の症状に悩まされながら、登山経験の全くない、全てのスタッフ・キャストが3ー40キロの機材・荷を背負い、平均5ー6時間、最長9時間の徒歩行軍で、撮影現場と寝起きする山小屋を往復する毎日。時に、山小屋が満杯ならテントで暮らす。時に、吹雪に行く手を遮られる。時に、強烈な風雨に何日も山小屋に閉じ込められる。フィルムに焼き付けられた2時間19分の為に捧げられた膨大な時間、労力、そして計り知れない忍耐。 新田次郎の書き記した柴崎芳太郎率いる測量隊と対する日本山岳会の足跡を、できる限り正確に辿ることにこだわったのは、映画「劔岳 点の記」(12月11日DVDセル発売・レンタル開始)の企画から宣伝まで陣頭指揮した監督・木村大作。撮影助手として「隠し砦の三悪人」「用心棒」など黒澤明監督の現場で「本物の映画作り」を叩き込まれ、「八甲田山」「復活の日」「華の乱」「鉄道員」など幾多の名作・傑作で撮影を担当した、日本屈指の名キャメラマンが、半世紀を超える活動屋人生の全てを賭けて取り組む全行程、肉声を隈なく収録。木村自ら選んだスタッフ・キャストと共に、妥協を一切排して挑む姿は、驚きを超越した感動をもたらす。 「一人の人間として凄い人生体験だった」 浅野忠信、香川照之、松田龍平、仲村トオルら日本のみならず世界で活躍する、経験豊かなキャストたちに、口々につぶやかせた体験とは何だったのか。 「なぜ、これほど過酷な撮影を敢行し、耐えられたのか」 「劔岳 撮影の記 標高3000メートル 激闘の837日」は、その答えを含む、人生の真実を捉えた迫真のドキュメントである。