の・ようなもの
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「家族ゲーム」「それから」で1980年代の邦画界をリードした鬼才・森田芳光監督の本格的劇場用映画の第1作。それまでの日本映画に無かったみずみずしい感性とユーモアで当時、若い映画ファンから圧倒的に支持された森田監督による青春群像コメディ。大都会で出会った若者たちが織り成す交流とすれ違いをスケッチして、早くも優れた演出センスを発揮した。監督が言う“ニュアンス”を重視した軽妙なタッチは、不思議なタイトルの通り。秋吉久美子のあっけらかんとしたヒロインぶり、本作で初めて注目された伊藤克信のトボけた個性も魅力。劇場初公開時は入場料995円(千円払うと5円=ご縁が来るというシャレ)も話題に。
東京の下町。まだ二ツ目である若手落語家、志ん魚は二十三歳の誕生日、志ん米はじめ、仲間の援助で初めてソープランドに行った。そこで志ん魚についた読書好きのインテリという一風変わったソープランド嬢エリザベスは初々しい彼に興味を抱き、二人はその日からデートを重ねるように。数日後、そんな志ん魚に、女子高の落語研究会に所属する女の子たちがコーチを依頼に来る。志ん魚はその中の一人、由美にも好意を抱くように。純な志ん魚は由美のことをエリザベスに告白するがバレなければいいと気にしない。志ん魚は割りきれないまま、エリザベス、由美とデートを続ける。やがて志ん魚は彼が慕う先輩・志ん米が真打ちに昇進したことに強くショックを受け……。